こんにちは。BAREN(バレン)のmayumiです。
前回は私のインタビューで、病気のことやBARENの開発秘話などをお話させていただきましたが、
試着会などで闘病中の方々と直接会ってお話をさせていただいた際、
BAREN(バレン)のお客様ひとりひとりに想いやストーリーがあって、
それを共有することが大事なのだと改めて実感しました。
そんなきっかけになればという想いから、インタビューの連載という形でBARENに関わる色々な方にお話を聞いていけたらと思っています。
そこでインタビュー第2弾は、BAREN(バレン)をご愛用いただいている『かのちづさん』にお話をお聞きしました。
Q. かのちづさん、こんにちは。まず、BAREN(バレン)に出会ったきっかけをお聞きしてもよいでしょうか。
はい、よろしくお願いします。
私は2023年10月に乳がんと診断され、翌月11月末に全摘手術を受けました。
はじめ左乳房の癌が発見されたのですが、放射線科の先生からの指摘で右にも怪しい影がみつかり、結果そちらも悪性だったので両胸とも摘出しました。
また検査の結果左乳房はリンパにも転移していたため、手術後に抗がん剤治療も開始しました。
その時医師から「乳がんや子宮の女性系がんは、抗がん剤治療の副作用で脱毛する確率がかなり高いので、医療用ウィッグの準備をするように」と説明を受けたんです。
Q. 説明を受け、すぐに医療用ウィッグを用意しましたか?
すぐに医療用ウィッグを用意しようとしたのですが、2人の知人から「医療用ウィッグの購入はちょっと待って」と言われ思いとどまりました。
一人はずっと私の髪の毛を切ってくれていた美容師さんで、もう一人は主人の友人です。
美容師さんは、癌になったお客さまから「高い医療用ウィッグを買ったのに重くて使えない」という話を聞いていたそうです。
主人の友人も3年前に子宮頸がんになり抗がん剤で脱毛したのですが、何十万円もした医療用ウィッグを1回しか使わなかったと言っていました。
ただでさえ治療にかかる費用が気がかりだったので、その話を聞いてもう少し違う方法を探してみようと思いました。
Q. 私もそうでしたが、髪の毛が抜け始めたときはショックですよね。
医師から「抗がん剤治療開始から12日〜14日で抜けはじめる」と説明を受けていたのですが、本当に12日目から髪の毛が抜け出しました。私はもともとベリーショートだったので髪の毛の量はそんなに多くなかったのですが、それでも排水溝に抜けた髪がたまっていく光景を見て涙がでました。
変わっていく自分が悲しくて、少しでも気分をアゲてくれるものを必死で探しているときに、インスタグラムでBAREN(バレン)を見つけたんです。
商品の画像を見てまず思ったのは、「オシャレで可愛いけど使いこなすのが難しそう」ということでした。デザインが立体的で、結び方も凝っている印象だったので、不器用な自分には無理なのでは、と不安に思いました。
Q. そうなんですね!そこで敬遠せず、購入いただいたきっかけはなんですか?
難しそうとは思ったものの、とてもオシャレで気になったので『かぶりかた動画』を見てみました。
動画を見てみると、こんなに簡単なのか!とびっくり。これなら私でも使えるかもしれない、と思いました。
また価格帯も通常の医療用ウィッグよりも安かったので、とりあえず試してみようとすぐに購入しました。
Q. 初めてBAREN(バレン)をかぶった時の感想はどうでしたか?
かぶった瞬間、「ちがう自分に出会えた」と思いました。
スカーフを頭に巻いたことはもちろん、長年ショートカットだったため、ガッツリ前髪があることが久々だったのですが、それでもなぜかしっくりきたんです。
しっくりきてるのだけど、今までの自分とは明らかにちがってすごく新鮮。
こんな自分もいいな、って思いました。もっと言うと、癌になって脱毛した自分を受け入れることができた気がしました。
持っている洋服もキレイめなものが多かったので心配していたのですが、合わせた瞬間その不安は吹き飛びました。「スカーフハット×キレイめの洋服」、とっても合うんです!
合うどころか、BAREN(バレン)をかぶるとコーデが底上げされてオシャレに見える。
その日の気分やコーデに合わせて買い足していったら、7個も購入していました(笑)
かぶり方も動画そのままでとっても簡単で、いまでは1分かからずにかぶることができます。
Q. 気に入っていただき、本当に嬉しいです!かのちづさんは、どういうときにBAREN(バレン)を使ってくれていますか?
自宅ではもちろん、外出時も仕事場でもずっと使っています。思うのは、BAREN(バレン)がなかったらこんなに堂々と外出できていなかったな、ということです。
抗がん剤治療中って、体調も辛いし髪の毛も抜けるし、気分がすごく暗くなるんです。そして、普通のケア帽子って「いかにも病人」という雰囲気が出て、前髪がないからどうしても下を向いてしまう。
でもBAREN(バレン)には前髪ウィッグがあって、ケア帽子にも見えないので、顔を上げてくれる。
顔があがると気分も一緒にアガるんです。気分がアガって、はじめて外出が楽しくなりました。BAREN(バレン)が私を外に連れ出してくれました。
また、小学校3年生の娘がおりまして、娘の保護者会や授業参観にも着用しています。
娘のお友達にも「かわいいね!」と好評です。
学校関係のときは、ネイビーやブラウン系のスカーフハットを利用しています。BARENはカラーや素材も豊富なのでTPOに応じて使いわけられるのもすごく良いと思います。
もうすぐ運動会ですが、その時はあえて派手色で行こうと思っています!!
Q. かのちづさんは今もお仕事をされているとのことですが、職場でのBAREN(バレン)の評判はどうですか?
実はコロナ前まで制服を着ていたほどお堅い職場なのですが、BAREN(バレン)はもうファッションの一部として受け入れられています。
抗がん剤治療がはじまり初めて出社する時に、「ターバンのような帽子をかぶっていくからよろしく」と会社の人に事前に連絡しておきました。
そして当日会議室に入ると、ふだん寡黙な上司が開口一番「それいいね!」って褒めてくれたんです。
同席していた人事課長も「とても素敵だから、今後同じ悩みを抱える人がでてきた時のためにぜひ道を拓いてほしい」と言ってくれて。
その後所属している部署に立ち寄ると、みんなが拍手喝采で迎えてくれました。
勇気を出して、BAREN(バレン)をかぶって出社して本当に良かったと思いました。
BAREN(バレン)って、疲弊したりやつれている印象を感じさせないんです。
だから周りの人にも「病人だから」と気を使わせることが少なくなる気がしています。
Q. 周りの人が闘病中だと気づかないこともありますか?
あります!
職場で同性の同僚には病気のことを伝えていたのですが、男性には伝えてなかったんです。
そうしたら久しぶりに会った男性の同僚に、「なにかぶってるんだよ〜」と軽口を叩かれたんです。
私が「実はいま闘病中で髪の毛がないんだよ」と伝えるとびっくりした顔で謝られました。
そしてあとからメールで、「さっきはごめん!本当に違和感がないからオシャレでかぶってるのかと思ったんだよ」と連絡があったんです。
いかにも病人に見えるケア帽子だったら気を遣われてそんなこと言われないですよね。BAREN(バレン)だからこそ言ってもらえた軽口だと思っています(笑)
また、オシャレが好きなのでよく買い物にいくのですが、店員さんにBAREN(バレン)を褒めてもらうことが多いんです。
「そのオシャレな帽子、どうなっているんですか?」って声をかけてもらって、医療用ウィッグだと説明すると驚かれます。
オシャレのプロに褒められるととっても嬉しいし、自信がもてますよね。
会社でも病院でも買い物先でも、BAREN(バレン)をかぶっていると褒められることがとっても多いんです。
Q. バレないどころか褒められるんですね!私もとっても嬉しいです。最後に、BAREN(バレン)に対する想いを教えてください。
抗がん剤治療が始まった時は不安だらけでした。
強い薬が身体に入っていくのも、髪の毛が抜けたり爪が黒くなったり見た目が変わっていくのも、とても怖かった。
それでも顔を上げて毎日を楽しめているのはBAREN(バレン)のおかげだと思っています。
BAREN(バレン)があったから堂々と外に出られるし、外に出られるから気分も明るくなる。明るくなるからまた外に出ようと思える・・・。
すごく良い循環に入れている気がしています。
闘病中だと忘れられる一瞬があるだけで、私は救われています。
そして同じ悩みを抱えている人がいたら、「BAREN(バレン)があれば大丈夫だよ」と伝えたいです。「BAREN(バレン)をかぶって外に出よう」と。
ちなみに、私は医療用ウィッグとしてだけではなくオシャレアイテムとしてBAREN(バレン)を愛してしまったので、回復後も使い続けます!
かのちづさん、本当にありがとうございました!
最後にオフィスコーディネートを見せていただきました
コンサバな雰囲気のお洋服にもピッタリですね!
ファッションを楽しんでいらっしゃるのが伝わります